現在施工中の案件は、恐らくこちらに来て2番めに築年数の古い建物になります。約100年の年期の入った建物です。 昨年の15号台風は100年に一度の台風被害と地元の方では、言われています。建物としては、2度目の危機的な事態だったかもしれません。古いから雨漏りが、何度かあった形跡があります。それでも、瓦破損のような外傷は無い。元々の造りの良さを感じる。今回は、いぶし瓦から金属瓦に葺き替える工事です。広島でもそうなんですが、100年前は、屋根に下地に板を張って、杉皮を張って、土を接着剤にして、瓦を貼り付けるという工法です。職人の腕ひとつで、長持ちする年数が決まると言ってもいいやり方です。100年もってたのは、その職人さんに敬意を表したいです。土を接着剤にした、土葺きの工法は、次の葺替えが大変です。土を全部取り除くことをしないと次の工程ができません。工法は、全国各一では、ありません。関西地方では、25年前の阪神淡路大震災時まで、土葺きです。関西地方で初めて施工をした時は驚きました。大都会大阪府の平成初期造成の団地が土葺きでした。捨てる土の量が半端じゃありません。
作業をする人は、日に何度もマスクを替えても鼻の穴が真っ黒になります。春先のマスクの不足している時の施工だったら、と考えるとぞっとします。その時の経験が生かされてか、今回の施工は、順調にきています。それぞれの建物に歴史と今後の未来があります。私どもは、住む方がより良い暮らしになるようお手伝いします。